ぼやぼや意見録

ぼやぼや意見録は、政治・社会・歴史・文化などに対して私自身が思うことをそのまま記録していくブログです。

歴史学者の致命的な問題

以前、太平洋戦争についての本を手に取ったとき「太平洋戦争は連合国による打倒ファシズムの正義の戦いだ」と書いてあった。

私はこの表現について全く納得できない。

 

軍事知識や経済知識にかける歴史家は、戦争の理由を思想・感情論・正義と悪といった構造でしか捉えることができない。

しかし、戦争にはその他様々な分野の思惑が絡んでおりそのように構造を単純化することはできない。

単純化することで、様々な事実を無視できるようになり自分の主張を発信しやすくなるのだろう。しかし、それは歴史検証をするべき歴史家のすることではなく、むしろ事実を自分の都合のいいように解釈する活動家のすることだ。

 

少なくとも戦争をすることで得られるリターンが、そうしないことで得られるリターンより大きくなければどの国も戦争を始めることはできない

 

例えば、日中戦争時西洋諸国はこぞって中国支援に乗り出した。

その理由を、日本軍の悪行を見かねた正義のヒーローたちが悪の親玉を打つため中国に力を貸したのだ、というの甚だおかしい。

西洋諸国が対華支援を決定した時、中国の人口に裏付けされた潜在市場の大きさに目もくれず多額のコストを払うことはあり得ない。

人件費がうなぎ上りの西欧諸国が中国の安い労働力を加味せず、支援を決定したはずがない。

太平洋戦争においても、度重なる空襲は単に日本人の士気を低下させるために行われたのではない。その背景に経済利益を追求する連合国の方針が見え隠れしている。

 

一般論では、考慮されるべき人種差別的背景・経済背景・軍事背景が無視されていることがしばしばだ。

 

これらを総合的に評価して初めて歴史的研究ができることを忘れてはいけない。

 

『セクシーな服装はフェミニズムの象徴』の矛盾

フェミニズム運動が世界中で活発になってきていますね。

女性の立場が十分に保証されていないと社会に訴えかけています。

今回はこのフェミニズムと女性らしい服装とされつつある”セクシーな服装”の関係

主にその矛盾について話していきたいと思います。

 

 

フェミニズムとは

ではまず、フェミニズムとはなんでしょうか。

女性解放思想,またその思想に基づく社会運動。19世紀末から 20世紀初頭にかけての第1期フェミニズムと,1960年代以降の第2期フェミニズムの二つに大別できる。第2期フェミニズムは,性差別の根源を制度ではなく性(男性と女性の性関係を核としたあらゆる関係性)に求めたラディカル・フェミニズムの出現によって特徴づけられ,思想や学問など社会構造のすみずみにまで浸透している男性中心主義を徹底的に告発し,女性の社会的・経済的・性的な自己決定権の獲得を目標として展開されたブリタニカ国際大百科事典

これによると、フェミニズムは現在第2期のようですね。

「これまで男性と女性の性関係をもとに様々な社会的関係性作られた。

それが社会全体に広がっている女性への差別の原因だから、全て告発していこう。」

というのが要約です。

性別が原因で差別されるべきでなく、

1人の人間として能力を評価してほしいというのは理にかなっていると思います。

 

フェミニズムの浸透

フェミニズムは現在、様々な分野に浸透しています。

特に私たちの目に触れることが多いのは、

エンターテインメント業界とファッション業界ではないでしょうか。

中でもアメリカのセレブがメディアの質問等に対して、

「女性差別的な発言だ」と言い返すのはインターネットで世界中に拡散され、

多くの人の目に触れていると思います。(下は例)

“フェミニスト”セレブ11人による、カッコよすぎる格言! 読むだけで、心がスカッとする!! - ガールのフェミニズム考 | VOGUE GIRL

 

”セクシーな服装”はフェミニズムの象徴?

しかし、フェミニスト(フェミニズムを支持する人)の発言や行動はしばしば、

社会全体に疑問を投げかけています。

代表的な例としてあげられるのは服装ではないでしょうか。

「私の着たい服を着る」と言った発言をする女性は多く、

そのこと自体には納得ができます。

しかし、「”セクシーな服装”はフェミニズムの象徴なんだ」

となると矛盾があるのではないでしょうか。

 

なぜ”セクシーな服装”はフェミニズムに反するのか

ハリウッドの影響により普及した”セクシー”

では、なぜ露出の多い服装はフェミニズムに反するのでしょうか。

このような服装が流行した原因として一番大きいのは、

ハリウッドに代表されるエンターテイメント業界の影響です。

映像技術が発明されて以来、女優はセクシーな服装をするのが一般的でした。

同時の女優に求められていたことは、演技力の高さよりも

そのような格好をして、男性視聴者を集めることだったからです。

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使用頻度

sexyという単語自体の使用頻度も映画の普及と同時にうなぎ登りになっており、

その影響がいかに強いかを物語っています。 

 

”セクシー”の意味とそれがフェミニズムに反する理由

そもそも”セクシー”とはどういう意味なのでしょうか。

  1. 性的興味を引く。性的興奮を起こす。
  2. (非公式)興味を引く。魅力的 。
Oxford Dictionary 和訳

非公式な用法として、単純に興味を引く、といった意味を持ちますが

本来の用法としては、性的興味を引く、という意味です。

そしてこれは性差別の根源を男性と女性の性関係を核としたあらゆる関係性に求める

フェミニズムが告発するべき対象なのです。

つまり、映画の中の女優のように自分の意思に関わらず着なければならない場合か、

会社やその他に自分の意思で着ていく場合かに関係なく、

女性であることを利用する服装はフェミニズムの理想からして望ましくないのです。

 

まとめ

フェミニズムは男性と女性の性関係をもとに様々な社会的関係性作られ、

それが原因の差別が蔓延していると主張していました。

それに対して、セクシーな服装はその問題となる性関係を利用しており、

一部フェミニストの”セクシーな服装”をフェミニズムの象徴とする考えは

フェミニズム思想の根本と矛盾していました。

最近、フェミニストと男性との間でしばしば対立が生まれてしまうのは

男性中心社会ということもあるかもしれませんが、

このような矛盾も一つ大きな原因だと感じます。

これらの矛盾がなくなり、女性と男性の同権のために

男女が協力して進められたらと思います。

韓国に対する輸出規制について

徴用工問題を巡って対韓輸出規制が始まりました。

 

私の意見としては、日本側の主張を明確にすることは非常に重要だと考えます。

韓国で日本企業が活動するには非常に厳しい状況に続いており、

日本政府がこれに対して対応するのは当然でしょう。

しかし、輸出規制という形で対抗するべきかは疑問が残ります。

順を追って私の考えを説明していきたいと思います。

 

政府主導の対日企業非買運動

最近は特に日本企業に対する風当たりが一段と強くなっています。

例えば、”戦犯企業ステッカー”。

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戦犯企業ステッカー

このステッカーは案の段階ですが、日本企業の製品に対して

「これは戦争犯罪を犯した企業によって製造された製品である」

と明確にするもののようです。

このような政府主導の日本企業に対する非買運動や規制は長らく行われています。

 

輸出規制をするべきでないと考える理由

一方で、輸出規制という形でこれに対抗するのは望ましくないように思います。

なぜなら、国際社会からトラブルメイカーと認識されつつある

トランプ大統領下のアメリカと同等の政策を採用することで、

「日本も同様に危険」とみなされかねないからです。

 

日本は歴史的に見て、外交的に失敗しやすい国です。

正しいことをしていてもそれを正しいと主張したり、

周囲を説得し自分の味方につけたりというのが苦手だからです。

これは日本人気質の一つと言えるかもしれませんが、

戦前から今に至るまで変わっていないように思えます。

 

望ましい対応とは

 

私は日本政府の対応として、

「日韓の友好関係(両国とも米国と同盟関係にあるため実質同盟関係)を向上させるため紛争を解決したい。歴史認識を共有し責任のありかを定かにする。」

として共同歴史研究を提案するのが望ましいと思います。

 

日本側には、求人や日記など徴用工の待遇が

十分かそれ以上であったことを示す証拠も多く、

また戦前日本の逐一を否定する研究家が減ったため状況も比較的良いでしょう。

その上で、二国間で歴史認識が固まれば日韓問題の解決がしやすくなりますし、

韓国政府が拒否すれば紛争解決の意思がないと対外的に示せるため、

どちらにしても好都合と言えるのではないでしょうか。

 

終わりに

このタイミングで明白に対韓強硬姿勢に転じるのは、

ある程度参院選を視野に入れた行動ではないかと思います。

注目するべきなのは、この対外強硬という選挙戦略がどの程度有効かによって

日本国民の対外意識が見えてくる、ということでしょう。

 

お年寄りにタメ口はあり?

「ーーさん、もう少しだからね。頑張ろうね。」

そんな声をテレビから聞きました。

お年寄りの介護現場を取材している番組でした。

最近はこのような口調でお年寄りと話す人が多いような気がします。

 

 敬語とは何か

では、まず敬語とは何かを少し考えてみます。

敬語の指針(文化審議会答申には次のように書いてありました。

  • 言葉を用いる人の,相手や周囲の人やその場の状況についての気持 ちを表現する言語表現として,重要な役割を果たす。
  • 人と人との相互尊重の気持ちを基盤とすべきものである。

少し分かりずらいですが、まとめると

自分が相手に対して払っている敬意や尊重する気持ちを表現するものが敬語です。

 

では、お年寄りにタメ口はありなのか

私はこれに対して少なからず違和感を感じています。

私のみた場面で言うと、年齢差は数十歳ほど。

会社で言うと、新卒と重役でもおかしくない歳の差です。

 

「親しみを持ってもらうためにこのような話し方をしています。」

と言う方もいらっしゃると思います。

 

しかしそれは

  1. 年長者の方から敬語はいらないと言ってもらうこと
  2. 年長者が、実際に敬語を省いても「敬われている」と感じれること

この二つが同時に満たされてるときのみ通じる話ではないでしょうか。

 

例えば、相手が家族のとき。

孫がおじいちゃん・おばあちゃんに敬語を使う必要がないと考える人が多いのは

上の二つが同時に満たされる場合が多いからです。

 

私の意見

敬語を使う必要がないと自分で勝手に判断してしまうのではなく、

相手から言ってもらうのを待つべきだと思います。

 

また、敬語を使わなくてもいいとお互いの間で決まっても

事情を知らない他の人が見聞きする場合は 

その人たちが混乱したり不快感を持ったりしないように

敬語を使うべきだと思います。

ぼやぼや意見録について

初めまして。

 

ぼやぼや意見録は、

私が思ったことをそのまま書いていくブログです。

内容は政治・社会・歴史・文化が中心になります。

 

ジャンルがジャンルなだけに

意見の違いなどもあるかと思いますが

お手柔らかにお願いします。

 

また、日本人は国際的に発信する力がない、なんて言われて不満なので

いいね、と言っていただけるような記事は

英訳して海外にも発信していきたいと思います。

 

それでは、次の記事でお待ちしております。

 

代筆係