お年寄りにタメ口はあり?
「ーーさん、もう少しだからね。頑張ろうね。」
そんな声をテレビから聞きました。
お年寄りの介護現場を取材している番組でした。
最近はこのような口調でお年寄りと話す人が多いような気がします。
敬語とは何か
では、まず敬語とは何かを少し考えてみます。
敬語の指針(文化審議会答申)には次のように書いてありました。
- 言葉を用いる人の,相手や周囲の人やその場の状況についての気持 ちを表現する言語表現として,重要な役割を果たす。
- 人と人との相互尊重の気持ちを基盤とすべきものである。
少し分かりずらいですが、まとめると
自分が相手に対して払っている敬意や尊重する気持ちを表現するものが敬語です。
では、お年寄りにタメ口はありなのか
私はこれに対して少なからず違和感を感じています。
私のみた場面で言うと、年齢差は数十歳ほど。
会社で言うと、新卒と重役でもおかしくない歳の差です。
「親しみを持ってもらうためにこのような話し方をしています。」
と言う方もいらっしゃると思います。
しかしそれは
- 年長者の方から敬語はいらないと言ってもらうこと
- 年長者が、実際に敬語を省いても「敬われている」と感じれること
この二つが同時に満たされてるときのみ通じる話ではないでしょうか。
例えば、相手が家族のとき。
孫がおじいちゃん・おばあちゃんに敬語を使う必要がないと考える人が多いのは
上の二つが同時に満たされる場合が多いからです。
私の意見
敬語を使う必要がないと自分で勝手に判断してしまうのではなく、
相手から言ってもらうのを待つべきだと思います。
また、敬語を使わなくてもいいとお互いの間で決まっても
事情を知らない他の人が見聞きする場合は
その人たちが混乱したり不快感を持ったりしないように
敬語を使うべきだと思います。